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2010.10.19

矯正治療の料金は高いですか?

よく矯正治療は高いと耳にします。矯正治療の料金について考えてみましょう。

グーグルで「矯正」、「料金」というキーワードで検索をかけると、「わかる矯正歯科」のホームページがヒットします。このページには矯正治療の料金が、大学・大学病院で55~85万円、開業医で50~90万円と書いてあります。費用は地域や治療内容などにもよるので、一概にいくらとはいえませんが、便宜上あいだをとって70万円としてみます。

20歳で歯並びが悪い女性と、数年かけて矯正を行い歯並びが良くなった20歳の女性がいるとします。もともとのかみ合わせは二人とも同じだとします。二人が80歳になるまでを考えてみてください。70万円かかった費用を20歳から80歳までの60年間で割ると、年間1万2千円ぐらいです。

年間1万2千円で何が得られるでしょう。まず、見た目が良くなります。女性の場合、化粧品にかなりお金をかけられると思いますが、化粧では得られない美しさです。次に、歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。噛みやすい、しゃべりやすいなど機能的に向上します。歯並びや口元に自信がなく、人前ではよく口元をかくすかたがいらっしゃいます。矯正治療をすることで歯並びや口元に自信が持てるようになります。美しい歯並びを維持でき、虫歯や歯周病にかかる心配が少なく、口元に自信を持った生活が年間1万2千円で得られるのです。

靴、衣服や化粧品に数万円かけるかたがいらっしゃいますが、それらは長く使い続けることができません。一方、矯正治療は一度行うとその効果は長く持続します。安いとはいいませんが、治療の手間やその効果を考えると決して高い買い物とは言えないと思います。

2010.10.18

床矯正装置は万能か?

今回は本業の矯正治療について書いてみたいと思います。

矯正治療に使われる装置の一つに床矯正装置というものがあります。取り外しが可能な装置です。装置を製作する際に、特殊な技術が必要とか、特殊な材料が必要というわけではなく、比較的診療に取り入れやすい装置です。

取り外し可能なので、お口の中を清潔に保ちやすく、装置の破損によって口の中に傷をつくることも少ないです。痛い時は外して、来院してもらえば大丈夫だからです。

では、この装置ですべての矯正の患者さんを治療できるかというとそうではありません。使用できない例を1つ挙げてみると、大人であごの骨のずれが大きい場合、床矯正装置で最後まで治しきることは不可能です。

矯正歯科医は治療計画を立てるとき、見た目だけでなく噛む、話すなどの機能を改善するにはどう治療をすればよいか、良くなったかみ合わせをどうすれば長く維持できるかを考えます。こういう顔とかみ合わせすれば見た目だけでなく機能も良くなるという目標が定まってから、その目標に効率的に到達するための手順や装置を考えます。その時、一部の患者さんの治療計画では床矯正装置を選択することもありますが、すべての患者さんで床矯正装置を選択することはあり得ないのです。

私は床矯正装置を否定するつもりは全くありません。床矯正装置もよく使用します。ただ、床矯正装置で治せない場合や、床矯正装置を使うとデメリットの方が多い場合もあることもご了承ください。

2010.10.16

カスタムメイドマウスガード

前回に続いてマウスガード(マウスピース)のお話です。

マウスガードにはスポーツ用品店で取り扱う既製品と、歯科医院でつくるカスタムメイドマウスガードがあります。

既製品のマウスガードは大きさ、形、歯の数の違う色々な人の口に合うように作られています。そのため、ある程度大きめで、お湯で柔らかくして歯に合わせます。既製品のマウスガードの良いところは何よりも価格です。逆に悪いところは大きくはずれやすい、しゃべりにくいところです。

歯科医院で作るマウスガードは、歯型をとり、歯型に材料をプレスして作ります。プレスするシートの材質、厚みや枚数を調整することで、一部分だけを厚くしたり、薄くすることもできます。また、歯型に合わせて機械でプレスするので、適合がよく、口を大きくあけたり、大声を出してもはずれません。大きさもコンパクトに作ることができるため、既製品より口の中が楽で、声を出しやすいです。費用は既製品より高くなります。

競技中にはずれることを心配する必要がなく、声が出しやすいのでカスタムメイドマウスガードをお作りすることをお勧めします。

2010.10.15

高校野球とマウスガード

マウスガードはボクシングやラグビーなど、殴りあったり、ぶつかったりするスポーツで使われるものというイメージが定着していると思います。

しかし、ソフトボールの上野選手がオリンピックで使用していたように、近年色々なスポーツでマウスガードが使用されています。プロ野球でも横浜ベイスターズの村田選手、ソフトバンクホークスの多村選手、巨人の鈴木選手などマウスガードを使用される選手が増えています。なぜソフトボールや野球でマウスガード?と疑問に思う方も多いと思います。マウスガードとスポーツパフォーマンスに関する研究で、マウスガードをつけるとパフォーマンスが上がるという人がいるからです。

さて、タイトルにあげた高校野球ですが、高校野球連盟は平成22年3月発表の「高校野球用具の使用制限」の中で、白または透明なものに限りマウスガード(マウスピース)の使用を許可しました。

私が今までにマウスガードを作った野球選手では、バッティングでインパクトのときに噛み締めている人はバットスピードが上がっていることが多かったです。野球をしているかたは一度使ってみてはいかがでしょうか?

マウスガードはスポーツ用品店で既製品を購入することもできます。しかし、お湯で温めて歯に合わせるため、大きい、外れやすい、しゃべりにくいなど、使い勝手は悪いです。歯科医院で作ってもらうことをおすすめします。

2010.10.15

ブログはじめました

宮崎に住む矯正歯科医です。

診療の合間に徒然なるまま雑感を書こうと思います。

お目汚しになるかと思いますが、ご容赦ください。

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