舌の癖を取り除くための装置
以前舌の癖をトレーニングで取り除くことについて書きました。
トレーニングをしっかり行ってくれれば良いのですが、やってくれなければなかなか噛み合わせが良くならないことがあります。
そういった場合は装置を使って無理やり舌の位置を覚えこませるといった方法をとる場合があります。
代表的な装置として
タングクリブがあります。
装着させられるとかなりストレスがたまる装置ですがよく効きます。
視力
最近小さいものを見るのがつらくなってきました。
今日は朝から眼科で視力を検査してもらったところ、42歳にして老眼が始まってしまいました。
診療や技工のときに手元が見えやすいように、少し弱めの遠近両用めがねを作ることにしました。
出来上がりは約1週間後らしいです。
技工がきつくなってきていたので、出来上がりが楽しみです。
芸能人の矯正治療を取り上げたブログ
昨日は日曜診療のため、今日は休診です。
久しぶりに一日休ませてもらいました。
朝からだらだらとすごしながら、ネットの中をふらふらさまよっていて、芸能人の矯正治療を取り上げたブログ(歯列矯正系)を見つけました。
いやー、よく舌側矯正をしているところを画面上で見つけるものだと感心しました。
こうやってまとめてあるブログを見ると、結構矯正中の芸能人もいるものですね。
連携医療
そえじま矯正歯科は矯正歯科専門の歯科医院です。
時々、「かぶせものがはずれたのですが」とか「歯が痛いので診てもらえないですか」というかたがいらっしゃいます。
そのたびに、「矯正専門で一般歯科治療は行っていません」と答えています。
実際に、一般歯科治療しようにも院内には道具や材料を整えていません。
そういったわけで、口腔外科的な処置、虫歯の治療、歯周病の治療、補綴が必要な場合は他院に紹介になります。
患者さんにとっては一つの歯科医院で治療が完結する方が良いとは思いますが、十数年矯正治療ばかりやってきたため、一般歯科治療には踏み込めません。
ご容赦ください。
講習会・勉強会
どの分野もそうですが、矯正治療も新しい治療技術や材料がどんどん出てきます。
私が大学の矯正歯科に入局した時と比較すると、今使っている材料や治療の行い方はかなり変わっています。
大学にいると、講習会や勉強会に参加した先生から新しい治療方法を教えてもらったり、材料メーカーから新しい矯正材料のサンプルをもらって、実際に患者さんに使用したりできました。
講習会や勉強会にしても大学割引みたいなものがあって、通常の参加費にくらべてかなりの割引、場合によっては無料でご招待ということもありました(交通費は自分持ちです)。
これが開業すると講習会・勉強会の参加費用に割引はありません。
歯科業界の講習会・勉強会の参加費はかなり高いです(10万円以下だと安く思えるぐらい)。
新しい技術の導入には必要な投資ではありますが、それにしても高いなー。
虫歯治療の後の保存・補綴処置とブラケットボンディング
定休日ですが、矯正の話を。
虫歯の治療の後、削った大きさや形に応じて詰め物(保存修復)をしたり、かぶせ物(補綴処置)を行います。
保存修復や補綴処置を行った部位にブラケットをボンディングするときに、ボンディングする部位に金属やセラミックスがあると通常の歯よりもブラケットがはずれやすいです。
ですので、矯正治療を行うことを考えている人はなるべく虫歯を作らないようにしてください。
プチネタでした。
開院1年間で矯正治療開始した患者さんの咬合状態
大学に勤務していたころは叢生の患者さんを治療することは少なく、
顎変形症の患者さん、症候群を持っている患者さんの比率が高かった印象があります。
先日開院から1年が過ぎました。
この1年間は、大学勤務時と違って顎変形症の患者さんや症候群を持っている患者さんはあまり来院されず、一般矯正の患者さんがほとんどでした。
特に自分の中では上顎前突の患者さんばかり来られた印象を持っていたので、実態はどうだったのか知るために治療を開始された患者さんの不正咬合の状態をまとめてみました。
上顎前突の患者さんが一番多かったですが、半分は超えていませんでした。
自分の中では6割を超えている印象を持っていましたがそうでもなかったようです。
逆に、まとめていて驚いたのが叢生の患者さんの比率です。
3分の1を占めていたのには気づきませんでした。
上顎前突の患者さんのインパクトが強くて、叢生患者さんの印象が薄まったのかもしれません。
身長計
成長期の患者さんの矯正治療中では定期的に身長を測ります。
身長を測るときに身長計が必要になるのですが、学校の健診などで使用される身長計は場所をとり、また結構高価です。
開業前にネットで安くて場所をとらない身長計を探し、見つけたのがこれです。
床に置くのではなく、上から降ろしていくという造りなので場所をとりません。
難点はメジャータイプなので滑りが悪く、計測時に頭が当たるか当たらないかというところで微妙に動かす時に苦労します。
微調整の時にハンドルか何かでわずかに上下できるようになっているともう少し使い回しがいいかなと思っています。
裏側からの矯正治療 3
裏側からの矯正治療の3回目です。
2回目では表側からの矯正治療と裏側からの矯正治療のメリット、デメリットについて書きました。
この一連の記事を読んでいる人の中には、裏側からの矯正治療をしてみたいと考えている人もいらっしゃると思います。
今回は裏側からの矯正治療でデメリットの中にあげた、治療がかなり難しいケースについて書きたいと思います。
①骨格的に大きくずれているケース
骨格的に大きくずれている場合、手術適用となることが多いですが、裏側からの矯正治療は保険適用になりません。
②歯の長さが短い
裏側からの矯正治療は表側の矯正治療にくらべてブラケットを付けることができる範囲が狭いです。
そのため、歯の長さが短くブラケットをつける場所がないケースではつけられません。
以上が裏側からの矯正治療が困難なケースとなります。
その他にも治療期間が長くなりがちなケースが存在しますが、治療技術の進歩によりかなりのケースが治療可能になってきています。
裏側からの矯正治療 2
裏側からの矯正治療の2回目です。
ある患者さんの治療についていくつかの治療方法の選択肢がある場合、それぞれの治療方法を比較するとメリット、デメリットというものが出てきます。
医療従事者はそのメリット・デメリットをよく吟味した上で、最善と考えられる治療方法を説明します。
また、メリット・デメリットを比較したときに最善と考えられる治療方法と、次善と考えられる治療方法の差が少ない場合、両案を提示した上でそれぞれのメリット・デメリットを詳しく説明し、患者さんに治療方法を選択してもらうことになります。
裏側からの矯正治療の場合は表側からの矯正治療との比較となります。
裏側からの矯正治療と表側からの矯正治療のメリット・デメリットについて比較してみましょう。
表側からの矯正治療
メリット
ほとんどのケースで治療可能
治療後の仕上がりが良い
1回あたりの診療時間が短い
発音や舌の動きが制限されにくい
裏側からの矯正治療より治療費が安い
裏側からの矯正治療より治療期間が短くなることが多い
歯磨きが裏側より容易
デメリット
装置が他人の目に付きやすい(審美ブラケットを使用すれば目に付きやすさは軽減される)
接客を主とする職業についている場合、表側からの矯正治療が禁止されている場合がある
顔をぶつけた時に唇の裏や頬をケガしやすい
食後しっかり手入れしないと食べカスが見える
裏側からの矯正治療
メリット
装置が他人の目に付きにくい
接客を主とする職業で表側からの矯正治療が禁止されている職場でも、裏側からの矯正治療については許可される場合がある
ケースによっては表側よりも簡単になることがある
デメリット
裏側からでは治療ができない、治療が困難というケースが多く存在する
話しにくい、舌の動きが制限される
舌に口内炎をつくりやすい
治療期間が長い
1回あたりの診療時間が長い
治療費が表側より高額
治療の仕上がりが表側より劣ることが多い
食べカスや磨き残しが残りやすい
このように比較すると裏側からの矯正治療の方がデメリットが多くなります。
しかし、裏側からの矯正治療には外から見えにくいという大きなメリットがあるため、子のメリットを何よりも重視される患者さんにとっては最適な治療方法と考えられます。