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2011.02.12

早期の矯正治療

新生児は先天疾患がない状態ではほぼ正常な骨格と言えると思います。

そこから歯が生え始め、食事の取り方、癖、もともとの遺伝的な成長の様相などの影響を受け、ある子供は正常咬合、ある子供は少し歯列不正があるかなという程度の咬合、ある子供は重度の不正咬合へと変化していきます。

 

上の図の2つの赤のラインを見てください。

どちらも最初は正常咬合の範囲に入っています。

そこから成長するに従って軽度歯列不正に変化します。

これは咬み癖だったり、生え換わりの時に歯の傾きが悪かったり、あごの発育が悪かったり、原因は様々です。

ここで、早期に治療を開始すればその後の成長は多くの場合正常な方向へ変化します。

不正の程度は重度な方向に進むことは少なくなり、場合によっては正常咬合に変化するでしょう。

では早期に治療を行わない場合どうなるでしょうか。

下の赤のラインは同じように最初正常咬合の範囲に入っています。

それから軽度歯列不正、重度歯列不正に変化します。

重度の歯列不正になると、そこから正常咬合に変化させるにはそれなりに治療が複雑になりますし、装置装着に期間が長くなりがちになります。

場合によっては手術の選択が必要となるでしょう。

癖や生活習慣が不正咬合に関わっている場合は子供のときに改善するのに比べて大人は改善しにくいです。

後戻りのリスクも増えるでしょう。

 

早期の矯正治療は不正咬合につながる要因を早期に取り除くことで、その後の変化を正常な方向へ誘導することが容易になります。

なるべく負担をかけずに正常な方向へ導くため、子供のかみ合わせの異常に気が付いたらすぐに歯科医師に相談してください。