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2010.11.26

外科的矯正治療 6.顎矯正手術

顎矯正手術には様々な方法があります。

上あごと下あごに用いられる手術の代表的なものを挙げたいと思います。

1.上あごの手術

上あごの手術の代表例として、Le Fort I型骨切り術という方法があります。

口の中から手術し、鼻の穴の横から横方向に骨を割って、上あごの骨を上や前方向に動かすものです。

上あごの位置に異常があるときや、下あごの手術だけでは十分に咬み合わせを改善できないときに下あごの手術といっしょに選択されます。

 

2.下あごの手術

下あごの手術には歯列を動かす手術と、あごの先を動かしたり、削る手術などがあります。

歯列を動かす手術として、

下顎枝矢状分割術と、

下顎枝垂直骨切術などがあり、あごを前に出したり、後ろに下げたり、上や下に動かしたり、様々な方向へ動かします。

あごの先の手術としてオトガイ形成術があります。

あごの先を前に出したり、後ろに下げたり、削ったりして形を整えます。

大部分のの手術は口の中から行いますが、大がかりな手術になる場合はその限りではありません。

切ったの後の骨の固定は、チタン合金のプレートや、吸収性のプレートがかなり多く使われています。

下顎枝垂直骨切術では切ったあとの骨と骨の固定は行いません。

吸収性のプレートは2年ほどで吸収されます。チタン合金のプレートは吸収されることはないですが、強度的には吸収性のプレートより高いです。

チタン合金のプレートを使った場合、医療機関によってあとでプレート除去を行った方が良いと説明を受ける場合と、そのままでも良いと説明を受ける場合があります。

どちらがいいかは医療機関からの説明を聞いて、ご自身で判断してください。

(私は取った方が良いのではと思っています。)