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2010.10.29

睡眠時無呼吸症候群と矯正治療 4.成人の場合

成人の睡眠時無呼吸症候群の場合です。

成人で気道の閉塞によって睡眠時無呼吸症候群をきたすのは、肥満、加齢による気道周囲の筋の弛緩、あごが小さい、飲酒などが挙げられると思います。

こどもに比べると、扁桃の肥大は少ないと思います。

治療は、重症例には鼻マスク(CPAP)です。

併せて、肥満の人には食事療法が取られるでしょう。

軽症の人や、あごの小さい人では口内装置が選択される場合があります。

大人の場合は、こどもと違い口内装置を入れてもあごの大きさが大きくなることはありません。

ここで話は少し変わりますが、以前ブログの中で、成人のあごの骨の大きさや形の異常でかみ合わせの不整があるかたは、保険で矯正治療が可能(外科的矯正治療)であると書きました。矯正治療と保険 3. あごの手術が必要な矯正治療 – 宮崎の矯正歯科医

この保険適用の矯正治療の中には、下あごが小さくてかみ合わせの不整がある場合で、食べる・話すなどの機能に異常がある場合も保険が適用されます。

下あごを前に出す手術と矯正治療を組み合わせた治療になりますが、この治療を行った患者さんでは気道が広くなることが確認されています。

睡眠時無呼吸症候群とは一見なじまない矯正治療ですが、外科的矯正治療を行えば顔や歯並びなどの見た目の改善、食べる・話すなどの機能の改善だけでなく、睡眠時の呼吸の改善も得られることがあるのです。

成人の睡眠時無呼吸症候群の患者さんで、下あごの小さいかたは矯正専門の歯科医院を一度受診されてはいかがでしょうか。