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2011.02.26

エックス線 2

エックス線2回目です。

エックス線には物質を透過する能力があります。

しかし、エックス線にも透過しやすい物質と透過しにくい物質があり、その違いによって物質の内部の構造を知ることができるのです。

たとえば、歯のエックス線写真の場合、

金属はエックス線を通しにくく、

次に、プラスチック製のつめものや神経を取り除いたあとのつめものもエックス線を通しにくく作られています。

歯は、エナメル質の部分が一番エックス線を通しにくく、神経の入っている部分はエックス線が通りやすくなっています。

歯を支える歯根膜はエックス線を通しやすくなっています。

エックス線を通しやすい部分は黒くなり、エックス線を通しにくい部分は白くなります。

そうして、上のようなエックス線写真が出来上がります。

正常な状態にくらべ、エックス線を通しやすい部分に白いものがあったり、エックス線を通しにくい部分が黒く抜けていたりすると、異常があることがわかります。

このように物質を通過しやすいエックス線ですが、必要でない部分に影響しないようにする必要があります。

エックス線を通さないようにしようとすると、コンクリートなら約50cm、鉛なら10cmの厚みが必要になります。

エックス線を撮影する部屋は外にエックス線が漏れ出さないようにガラスに鉛を混ぜたりして工夫がされています。

また、体の他の臓器に影響しないように鉛の入った防護服を患者さんに来てもらったりして工夫をしています。

続きます。