軽症の睡眠時無呼吸症候群
矯正相談ラッシュが一段落し、たまっていた仕事を少しずつかたづけていこうと考えていました。
ところが、意外にも今週に入って睡眠時無呼吸症候群の患者さんが立て続けにいらっしゃいました。
睡眠時無呼吸症候群の治療は一般的には耳鼻科や呼吸器内科での治療になりますが、
軽症のものについては、耳鼻科や呼吸器内科からの紹介状があれば歯科でも治療をしています。
具体的にはマウスピースによって気道を広げ、就寝中の呼吸の状態を改善するというものです。
矯正歯科医は機能的矯正装置を良く用いていますので、睡眠時無呼吸症候群のマウスピースによる治療にも対応しやすいです。
軽症の患者さんはマウスピースでいびきがほとんど消える人もめずらしくなく、日中眠気がほとんどなくなる人が多いです。
紹介状をお持ちの場合保険で治療できますので、マウスピースを用いた治療を希望される方は耳鼻科や呼吸器内科に一度ご相談ください。
明日は休診日ですが、技工がまた増えたので休日出勤ですね。
部分矯正の適応
矯正の相談でしばしば、
「部分矯正で治りますか?」
と聞かれることがあります。
患者さんが何を気にして来院されたか、
それを実現するにはどのような仕上がりになるかを考えて相談を受けています。
仕上がりを思い浮かべ、現在の噛み合わせと比較すると、どのように歯を動かす必要があるかが想像できます。
それが部分矯正でもできることは少ないです。
見た目上、気になる部分は一部かもしれませんが、その気になる部分を形作っているのはかみ合わせ全体であることが多いのです。
日曜診療
今日は日曜診療の日でした。
平日に来ることができない患者さんのため、月に1回だけ日曜診療の日を設けています。
昨年は日曜日に開けていても1~2人程度しか来られませんでしたが、最近は予約が埋まるようになってきました。
ただ、日曜診療は普段休んでいる曜日に診療をするので、いつもより少し疲れます。
月に1回が限度かなと思っています。
再治療
矯正診療をしていると、他院で矯正治療を受けたが仕上がり具合に納得がいかず、再治療の相談に来られる患者さんが時々いらっしゃいます。
矯正専門で開業している歯科医師からみて、うまく治療している患者さんもいれば、
ちょっとこの仕上がりは・・・と思ってしまう患者さんもいます。
前者については、ドクターと患者さんの間の意思疎通に問題があったのかなと思いますが、患者さんの不満に思っている点を聞きつつ、かみ合わせの状態についてしっかり説明すると納得される患者さんも少なくありません。
一方でちょっとこの仕上がりは・・・と思う患者さんについてはなるべくなら元の歯科医院で相談して再治療されることを費用面からもおすすめしています。
元の歯科医院での再治療を希望されない場合、費用負担が少なからず生じることを説明して納得されたら再治療を引き受けるようにしています。
どちらのケースもドクターと患者さんの意思疎通がしっかりしていれば生じない問題だと思います。
治療結果に悩む患者さんが一人でも少なくなればとつくづく思います。
虫歯で死亡 -アメリカ
Livedoorから
以下引用
【9月7日 GlobalPost】米オハイオ州シンシナティの男性(24)が8月31日、歯の感染症で死亡した。同市の大学病院医師が語った。
死亡した男性、カイル・ウィリスさんの遺族は、米NBCテレビの系列局WLWTテレビに対し、ウィリスさんは2週間前に親知らずが痛み始めたと語った。歯科医は、親知らずを抜歯する必要があると告げたが、ウィリスさんは当時無職で無保険だったため、抜歯をしなかった。
その後ウィリスさんは頭痛と顔のはれに悩まされ、緊急治療室に搬送された。
おばのパティ・コリンズさんは、WLWTテレビの取材に「(医師らは)抗生物質と痛み止めを与えた。でも、ウィリスは抗生物質を買うお金がなかった。そこで痛み止めだけもらった。でも彼に必要なのはそっちではなかったのよ」と語った。
痛み止めは効果があったものの、感染は拡大し、最終的にウィリスさんの脳に達した。
「歯科医に行って歯痛を治療しておくべきだった。そうすればこんなことにならなかった。みんながその教訓を得たわ」と、コリンズさんは語った。
米カリフォルニア大学サンディエゴ校の歯科医、アービン・シルバースタイン氏は、ABCテレビに対し、「歯の病気が深刻な症状をもたらすことを人びとは知らなさすぎる。問題は目で見える部分だけではないんだ。多くの人が歯の疾病で命を落としている」と語った。
カイル・ウィリスさんは、米有名ミュージシャン、ブーツィー・コリンズのおい。(c)News Desk/GlobalPost.com/AFPBB News
数年に1回、アメリカで虫歯が悪化して死亡したというニュースを見ます。
以前は子供のニュースでした。
虫歯は感染症なので、放置すれば広がります。
時々数年間放置という人も聞きます。
早めに対処したほうが良いですよ。
レントゲン撮影時に肩が装置にぶつかる・・・orz
矯正治療のための検査の時に、X線写真を何枚か撮ります。
最近、立て続けにX線写真撮影中に装置が肩にぶつかって体が動く患者さんがいました。
以前、筋肉質で肩が大きい成人男性で装置がぶつかる経験がありましたが、子供や女性で立て続けにぶつかっています。
なぜかなと思って見てみると、立ったときの姿勢で、右肩と左肩の高さが違い、上にあがっている方が装置にぶつかっていました。
少し姿勢を補正して立たせると装置に当たることはなくなるのですが。
将来的に肩こりや腰痛が出てきそうだなと思いました。
それにしても姿勢に悪い人が多いな。
がらがら
夏休みが終わり、明日で1週間です。
夏休み最後に、患者さんの予約がガラッと減るのではと予測していましたが、
的中です。
明日は1人だけ。
もともと矯正は一般歯科より1日の患者数が少なめなのですが、それにしても少ないです。
ためていた矯正関連の論文でも読もうかな。
埋伏歯と根吸収の診断
埋まったままで生えてこない歯を埋伏歯といいます。
埋伏歯の状態を把握するときに重要なのは、
どこにあるか
と
周囲の歯に及ぼしている影響
です。
ともに普通の歯科医院に置いているX線撮影装置で撮った写真で診断できることもありますが、CT撮影しないと判断がつかないことも少なくありません。
このレントゲンは私の歯科医院で撮影したものですが、左上の犬歯が斜めに生え、左上の前から2番目の歯と重なっています。
2本とも形が追えるので、少しずれていることはわかりますが、2番目の歯の根尖の形はやや不整な状態に見えますがはっきりしません。
違うレントゲンを撮って見ると、
2枚のレントゲンから左上の犬歯のほうが外側にあることがわかりました。
実際に口の中を触ってみても手で触れます。
ここまでは普通の歯科医院でも判断可能なところですが、CTデータを見てみると、
犬歯によって2番目の歯の根尖がわずかに吸収されていることがわかります。
これはCTを撮影することによってはじめて判断ができるものです。
歯科用のCTがもっと手頃になると良いなとつくづく思います(欲しいなー)。