プロスポーツ選手の口腔内診査
2月13日、19日の2日間、某プロスポーツ選手の口の中の状態などの診査に行ってきました。
その模様は20日の宮崎日日新聞や夕方のMRTのニュースでも取り上げられていたので、ご存じのかたもいらっしゃることでしょう。
検査のデータは22日に選手側に提供する予定でしたが、インフルエンザにかかってしまい、27日に延期してもらいました。
関係者のみなさま、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
少しお時間をいただいたので、しっかりとデータの処理を行っています。
これらのデータがをもとに選手が良いシーズンを送れることを願っています。
スポーツメディカルチェック
今日は朝から国体クラスの選手のメディカルチェックに行ってきました。
県内トップクラスの100人が対象です。
歯科は虫歯や歯周病、顎関節にチェックがメインですが、かみ合わせや咬合力についても見させてもらいました。
明日から矯正学会なので、データ処理は金曜以降になります。
処理後のデータが楽しみです。
それにしても疲れました。
本日の技工
夏休みに受診された患者さんの技工がたまっていたので、この数日間は合間をみては技工の日々でした。
残り2つとなり、朝からこれを作っていました。
赤も良いですが、カラフルなものは見ていて楽しいですね。
中日 井端選手 ドーピング違反
中日の井端選手が尿から禁止薬物のプレニドゾロンが検出されたとして譴責処分になりました。
治療目的の使用でプレドニゾロンの含まれた目薬を使用していたようで、元々は許可を受けていたのですが、許可の期限が過ぎていたのに使用を継続していたとして処分対象になったようです。
球団側が失効期日を井端選手に伝えていなかったため、井端選手は球団トレーナーに使用を報告しながら継続していたようです。
治療目的使用に関する禁止薬物使用の除外措置として使用を許可した判定書を球団側が保管していなかったということですから、球団の薬物に対する認識のお粗末さを物語っています。
井端選手に対する譴責処分はややかわいそうな気がしますが、球団に対する300万円の制裁金は当然かなと思います。
プロスポーツの管理団体はもう少し薬物に対してしっかりと対応してほしいものです。
バスケットボールと噛み締め
スポーツ選手に競技中に噛み締めているかどうかをたずねると、同じ競技をしている選手でも答えがわかれ、噛み締めていると答える選手と噛み締めていないと答える選手がいます。
スポーツと歯科の関連を調べる上で、競技中に噛み締めているかどうか、どういった状況で噛み締めているかを把握することは重要ですが、それを正確に把握しようとすると選手にたずねても正確な答えは返ってきません。
正確には把握するには競技中に筋電計をつけてもらうのが一番ですが、競技の邪魔にならないようにするのはかなり難しいです。
そんな中、最近発表された論文で、コードレスのコンパクトな筋電計をバスケットボール選手に装着し、競技中の咬筋の活動を記録し、どのような状況で噛み締めているかを調べたものがありました(スポーツ歯学 15(1), 1-5, 2011)。
バスケットボールでは、攻守の切り替え時のダッシュの時に最大咬合力の50%程度、スクリーンアウトやシュート時に最大咬合力の20~30%程度の力で噛み締めているようです。
マウスガードは姿勢の維持に関連しているといわれているので、攻守の切り替え時やスクリーンアウトに効果がでるかもしれませんね。
ネットで見たカスタムメイドマウスガードの通信販売
マウスガードには既製品とカスタムメイドの2種類があります。
既製品はスポーツ用品店などで購入したものをお湯などで熱し、
それを口の中で形を整えて使用するのが一般的です。
既製品は手に入れやすく、かつ安いので良く使われていますが、
大きすぎたり、外れやすいなどの欠点があります。
一方、歯科医院などで製作するカスタムメイドマウスガードははずれにくく、コンパクトにつくることができますが、既製品よりも高価になります。
最近、インターネットの通信販売でカスタムメイドマウスガードを作っているサイトをいくつか見つけることができます。
カスタムメイドマウスガードを作るためには歯型をとる必要がありますが、歯型をとるという作業は医療行為にあたります。
歯型をとる資格のない人が他人の歯型をとると法律に違反します。
たとえ技工士や衛生士であろうと、歯科医師の管理下でない状況では処罰の対象になります。
そのため、インターネットのカスタムメイドマウスガード通信販売サイトでは歯型をとるための道具を購入者に送り、自己責任で歯型をとってもらうようにしているところがあります。
これらのサイトを見て思うのが、
歯型をとるという行為に危険性が無いと思っているのか?
ということと、
型とりに慣れていない人がとった歯型で満足なマウスガードが作れると思っているのかな?
ということです。
歯型をとる材料は流動性のある素材で、歯科医療の現場ではまれにのどに流れ込む場面に遭遇することがあります。
下手をすると窒息の危険性があり、自己責任という言葉で済ませるのは無責任であると思います。
こんにゃくゼリーの騒動を思い出してもらえればと思います。
満足な歯型が取れるかという点については、歯学部の学生実習で学生に互いに歯型をとらせていますが、実習時間中にまともな歯型がとれない学生が結構多いです。
一般の人が自分でマウスガードを作るにふさわしい歯型をとるのはかなり難しいです。
一般の人にカスタムメイドマウスガードを普及させたいということはわかるのですが、その手段が本当に一般の人のためになるのかを違う側面からも検討してもらえればと思います。
オレンジ色のマウスガード
オレンジ色のマウスガードの依頼があり、朝からマウスガードを製作していました。
単色でという依頼でしたので、ラミネートタイプではありますが、外側にオレンジ色のシートを持ってくることで単色に見える仕上がりになっています。
技工士さんほどではないですが、最近技工ばかりやっている気がします。
ラグビー選手 ドーピング陽性反応
日刊スポーツのウェブ記事から
ラグビー日本代表候補のSO山中亮平(神戸製鋼)がドーピング検査に陽性反応を示していたことが12日、分かった。日本協会関係者によると、22歳の山中は4月に宮崎で行われた強化合宿中の抜き打ち検査で陽性となった。育毛剤の成分が反応したとみられる。
日本協会は予備のB検体の検査結果を待って規律委員会で処分を決めるという。山中は早大の主力として昨季の全国大学選手権準優勝に貢献し、今春からトップリーグの神戸製鋼入りした。
育毛剤に含まれる禁止薬物としてはかつてはフィナステリドが有名でした。
実際にソフトバンクの選手などもひっかかっていました。
現在はドーピング検査の進歩によりフィナステリドは禁止薬物からはずれています。
となるとミノキシジル(ロゲイン、リアップなど)が疑われます。
トップ選手は、何か薬を使用するときは成分を調べて、禁止薬物が含まれていないか確認する慎重さが必要ですね。
マウスガード
今週セット予定のマウスガードを作りました。
マウスガード製作にかかったトータルの作業時間は2時間程度です。
技工を外注すれば数千円かかりますので、院内で私が製作しています。
このマウスガードを作るのに材料費で2500円ほどかかっています。
そこに自分の時間工賃や利益をを考えると2万円ほどほしいところですが、
マウスガード普及を考えても儲け度外視で作っています。
マウスガードがもっと普及して、スポーツによる口の中の外傷や脳震盪をほとんど見かけないようになれば安く作ってあげても報われるのですが・・・
日本アンチ・ドーピング機構
国内のアンチ・ドーピング活動のマネジメントを行う機関として日本アンチ・ドーピング機構という組織があります。
日本アンチ・ドーピング機構のサイトには日本国内・海外のドーピングに関する情報やドーピング検査の動画などがあり、将来スポーツで第一線で活躍する夢を持っている人にはぜひ見ていただきたいような内容が掲載されています。
一度ご覧になってください。