仕上げ磨き
子供の矯正治療の場合、固定式の装置が入っていると多くの場合磨き残しが生じます。
装置が入っていない場合でも、自分ひとりで磨き残しなくしっかり磨ける子供は少ないです。
そこで、子供の矯正治療の場合、1日1回は必ず仕上げ磨きをして完全に汚れを落とすように指導しています。
虫歯を新たに作ることなく矯正治療を終えることができるように、治療を受ける患者さんだけでなく、ご家族もサポートしていただければと思います。
噛む回数とメタボ
平成23年6月15日発行の日歯広報から
都道府県通信
長崎県
「咬合回数の計測器で食育推進」
・・・その結果、人は1日3度の食事で約3500回噛んでいることや、「食べる速度が速く、かつ咬合回数が少ない者」は、「食べる速度が遅く、かつ咬合回数が多い者」と比べ、「20歳からの体重増加が10kg以上」「BMIが25以上」「腹囲が男性で85cm、女性で90cm以上」「血糖値が110以上」「HbA1cが5.9%以上」の割合が大きいことなどが分かった。
よく噛むと満腹中枢が刺激されるということは昔から言われています。
必然的に肥満や糖尿病を防ぐ効果が出てくるのでしょう。
噛むことの重要性を再認識させられる記事でした。
マッサージチェア? いえいえ、診療用ユニットです。
むかし、「診療用ユニットにマッサージ機能をつけるとリラックスできるね」と冗談で話をしたことがあります。
昨日送られてきた日本歯科医師会雑誌の裏を見ていると、GCとFamilyが共同開発でマッサージ機能付きの診療用ユニットを開発していました。
用途には、メンテナンス時、矯正用、ホワイトニング用と書かれていました。
欲しい気も一瞬しましたが、ブラケットポジションを変更しているときなどに、腰揉みなどのローラーの動きに合わせて患者さんに動かれても困るかなと思いました。
ホワイトニング用には良いかもしれませんね。
社保勉強
梅雨の大雨のため、少し来院される患者さんが減っています。
比較的時間の余裕ができたため、習癖除去指導に使っているマニュアルを見直していると、ブログを書くのを忘れたまま診療室を後にしていました。
診療時間終了後、今日は県の歯科医師会主催の社保の勉強会に行ってきました。
保険診療には様々なルールがあり、ルールに則って適切な診療を行い、診療内容を適切に記載し、適切に保険請求を行って始めて医療費が振り込まれます。
このルールは結構複雑で、勉強不足で不適切なことをすると請求通り医療費が振り込まれず、ひどい場合は行政処分などもあります。
逆に、適切な診療を行っていながら、請求できるのに請求漏れがある場合もあります。
この場合は「もっと請求できますよ」というようなことを国保や社保側から指摘をしてもらえれば良いのですが、世の中は甘くなく、そのような指摘はしてもらえません。
過度な請求には厳しく臨み、請求不足はそのまま流されます。
連携医療
そえじま矯正歯科は矯正歯科専門の歯科医院です。
時々、「かぶせものがはずれたのですが」とか「歯が痛いので診てもらえないですか」というかたがいらっしゃいます。
そのたびに、「矯正専門で一般歯科治療は行っていません」と答えています。
実際に、一般歯科治療しようにも院内には道具や材料を整えていません。
そういったわけで、口腔外科的な処置、虫歯の治療、歯周病の治療、補綴が必要な場合は他院に紹介になります。
患者さんにとっては一つの歯科医院で治療が完結する方が良いとは思いますが、十数年矯正治療ばかりやってきたため、一般歯科治療には踏み込めません。
ご容赦ください。
歯のランプ
歯科に関する書籍を扱っている会社から、新刊の案内といっしょに雑貨の案内が送られてきました。
この雑貨の案内が、歯の形の小物入れやごみばこなどユニークなものだったのですが、
その中でもひときわ目を引いたのが歯の形をしたランプです。
スツールとしても使えるようでした。
これを並べてワイヤーとブラケットを付けてみたいなと思いました。
歯科ドック
矯正専門で開業していますが、なぜか歯科ドックも行っています。
もともと、宮崎市郡東諸県郡歯科医師会に入会した時に、「歯科ドックを行いますか?」と聞かれ、何も考えずに「はい」と返事したため、実施医療機関のリストに載っています。
昨年は一人も来られなかったので、今年も一人も来ないかもと思っていたら何人かのかたがいらっしゃっています。
歯科ドックを受けられた方はご存知と思いますが、
虫歯や歯周病の罹患状況、
虫歯のなりやすさ、
咬み合わせやあごの関節の状態、
口の中の粘膜や舌の異常の有無、
など色々と診ています。
特に、虫歯の原因菌が多いかどうか、虫歯の原因菌から出る酸を唾がしっかりと薄めてくれるかどうか、口の中に出血がないかなど、色の変化でわかるので、見ていておもしろいです。
少し自己負担がありますが、お口の中の環境を整えることは生活の質の向上につながります。
行政からのお知らせを受け取られた方は一度受診されて見てはいかがでしょうか。
歯科で処方される薬とドーピング
オリンピックが開催されている時、しばしば「ドーピングにより失格」というニュースが流れます。
ドーピングには競技力を向上させるために故意に禁止薬物を使用する場合と、
病気による薬の服用などで意図せずに摂取している場合があります。
ただ、意図せずに摂取している場合でも検査にかかれば失格になります。
禁止薬物には色々なものがあり、中には歯科で処方される薬物で禁止薬物に指定されているものもあります。
歯科で処方されたり、使用されるものでは
カフェインを含む鎮痛剤
ステロイドを含む消炎剤
麻黄を含む漢方薬
があります。
また、局所使用のみ許可されているものとして
ステロイドを含む消炎剤
局所麻酔薬
あります。
局所使用で使われる場合は、歯科医師に診断名や治療方法を証明する証明書を記載してもらい、提出する必要があります。
ドーピング検査のある競技会に出場される場合は歯科治療と言えどドーピングに引っかかる可能性があるので、治療の際には歯科医師にお問い合わせください。
線量計
歯科医師はレントゲン写真を撮ります。
レントゲン写真は、放射線で撮像するため、日常的に放射線を取り扱っていることになります。
そのため、原子力発電所で働く人たちと同様に、放射線被曝量をコントロールする必要でてきます。
放射線被曝の蓄積量を知るため、歯科医師は線量計やフィルムバッジと呼ばれるものを携帯する必要があります。
私が持っているのはポケット線量計です。
もっとも、この線量計は積算値が9999μSvを越えるとふりきれてしまいますが。
歯科医師の歯の呼び方
歯科医師はそれぞれの歯に記号や数字をつけて読んでいます。
永久歯の場合、一番前の歯が1、糸切り歯が3、6歳臼歯が6、12歳臼歯が7、親知らずが8、
乳歯は前からABCDEというようにしています。
数字や記号の前に、右上、左上、右下、左下をつけ、
右上6番に虫歯(カリエス)とか、左下8番が半埋伏で腫れている(ペリコ)とか言っていたりします。